2008-01-01から1年間の記事一覧

孤独

「孤独とは単に絶望や放棄ということだけではなくて、雄々しさや誇り高さ、そしてまた威厳〔主権性〕でもあるのだ。(レヴィナス『時間と他者』原田佳彦訳,法政大学出版局)」 そういわれると嘘でもうれしいよ。

最近本が増えたので、ひと区切り付いたら放出しようと思う。 ただし、古本屋になげても二束三文の値打しかない本。 だからといって無価値でない本。 だけれどほこりをかぶった本。 だれも買い取らいないであろう本。 寄贈(?)。

暴力

暴力を唯一合法的に行使できるのが国家(近代以後)。 とすると、それ以外の個人・集団の暴力は非合法、 個人に不当に行使された暴力の報復は、国家が正当な暴力により報復します。 私闘・個人による報復を禁止するのはそれを代行する機関、国家があるから。…

古本

最近にわかに古書籍価格のインフレが進んでいるような気がする。 新古書店の出現、ネット販売大手の成長、などで、 古本という黴とほこり臭い業界に価格バランスの刷新が進行中ではないか。 最近では日本の洋書市場に海外の書店(個人商等問わず)が参入して…

最近の夢

フロイト先生のいう通り、夢が無意識の表象であるなら、 無意識という人間精神の原野がうつしだす、 幻影世界の理論的整合性は稚拙なものであるはずだ。 そして理論的、理屈が通っていることが知的の要件のひとつであるなら、 次の瞬間に何が起こるか分から…

大学院に入学することを「入院」とは言わないのだろうか。 そのくらい病的な響きを持っていたほうが、 勉強のできる人材が輩出される学府の雰囲気ただよふ。 そろそろわたくしの受験のシーズンですが、 日本の院試は自分が思うほどに過酷なものでない様な気…

古本

今日の古本市にて 全部で4000円くらい

現代版ドンキホーテ 第二話

Aとヒロシはコンビニにいた。 道中、突然のどがカラカラに渇いたとヒロシがわめきはじめて、二人は近くのコンビニに入った。 ヒロシを最初無視していたAだったが、だんだん空っぽのブリキ箱に小石を入れたようなうるささに、Aは観念したのだった。 中に入…

人と知り合いになるとき、その人と二度目に会ったときの態度や対応、 あいだで交わされる会話の中に、 これからの付き合いがどのように発展していくのか、そのヒントが隠されているのである。 というのは嘘で、きっとそのような薄弱な意見は、生涯に一度の邂…

箇条書-気づいたこと、知ったこと

日夏耿之介 漢語多すぎ 純粋理性批判 例示少なすぎ 惡の華 結局キリスト教視点 歴史的仮名遣い 実動三八年たらず カミュとロラン・バルト 事故死 かな入力 Shiftキーの位置がネック⇒NICOLA アイヒマン裁判 イスラエル初の死刑判決 S・K・ランガー 女(ルース…

現代版ドンキホーテ

ヒロシの彼女が連れ去られたと聞いて、Aが彼の家に駆けつけたときにはヒロシは台所の隅にうずくまってしくしくと泣いていた。 「彼女が連れ去られたって、いったいどこへ?」 ヒロシは顔ばかりはいやにデカく脂ぎっているのに、おんなおんなしい男で、この…

しゃっくり

朝からしゃっくりが止まらず、 三時間ほどしてようやくおさまる。 これほど長い時間つづくしゃっくりは初めてだった。 しゃっくりがつむぎだす、突発性こぎざみ上下運動に体は疲れ切り、 まだ昼間だというのに、真夜中一時の疲労感である。 上下運動の中、し…

ブラッディ・メアリー

最近のカクテル熱は冷めず、夜な夜なレシピ本を片手にカクテル作りをしこしこと励んでいる。 この人生に必須ではない勉強を通して知ったことは、 バーテンダーには個人個人に必殺のカクテルがあるということだ。 つまり「得意とするカクテル」で、 たとえば…

カフェ・ロワイヤル

わざわざ渋谷にまで赴いたのに、 カフェ・ロワイヤルスプーンが買えず、 終には訪ねた店で取り寄せてもらうことになる。 350円のスプーンを買うためだけに日中の退廃的な都会の交差点を歩く。 ここは人間の欲望にあふれている。 邪悪が燦燦と照りつける昼下…

古本

古めかしい本を好んで買うわけではないが、 しかし元手となるものがないのだから仕方がない。 写真の書籍は今朝の古本市にて購入。 目当てのものは見つからず。 右から、 単位の事典 ラテイス出版 論理哲学論考 ヴィトゲンシュタイン 法政大学出版会 ナジャ …

風采

「そのたたずまいから三十歳くらいだと思っていました。」 人からそう言われ、自分がどういう風采の人間であるのか不明瞭になる。 なるほど、自分が日々どんなことをしているか、 それは自分自身が一番良く預かる知るところ。 しかし、自分がどういふ人間か…

日本外史

頼山陽の『日本外史』を読む。 大正年間出版の和装本に於いて。 版元は、水野書店、というが、耳目に親しみならぬ処にて候。 訓点附きの漢文であるが非常に読み辛い、 かと思いきや、案外理解には難くないことが明らかになる。 この現象の源流を遡れば、間違…

司書

渡辺崋山、 先日、その四字が読めなかった司書に唖然とするも、 これならば浅学な吾人でも、容易になれよう職だといふ思ひが一寸心をよぎる。 他人の無知を責めるには謂なくも、 彼の司書の無知は元来、司書職に知識が必要とされない証左であろうか。 安きは…

書生、書士、書肆、古書肆

最近増えすぎた書籍を少しづゝ放出して居る。 数えるのもうっとうしいほどに山積した本の集塊から、 今から回顧すれば何故購入してしまったのか訝る程の駄本を抜き取り、 目録作成した後、某有名書籍販売ネットに上梓してゐる。 日銭を稼ぐほどにも満たない…

プロポ

値段が千円の本なら、やはりそれが示すものは千円相応の内容である。 学術に関係する書籍であるならばさらにその傾向は強くなる。 しかしそれが廉価販売を目的として文庫版にリサイズされた書籍であるならば、 そう考えることは適当ではない。 アントン・レ…

プロポ

日々の幸せには二つと同じものはあらず。 並木道を歩んだとき一瞬嗅いだ新しい季節の香り、 それは常に未知なる未来の香りである。

バタイユの書→連関→存在の願望

図書館から『エロティシズム』を借りて居る。 ジョルジュ・バタイユの著書だが、これに関して困ったことがひとつある。 それは、その図書館では本を貸し出す毎に感熱紙の伝票が発行する決まりがあるが、 その紙上に著者の名前が記載されていないことだ。 司…

起源

生死、優劣は人身の場所によりけり、 これ不平等の起源なり。

疑問を呈する

・なぜミルクシェークを未だミルクセーキというのか ・なぜ英語を日本語に訳文すると早足な文章が出来上がるのか ・なぜカーライル研究は今世紀に入るずっと以前から下火なりしか ・なぜIMEパッドを起動するとウ冠がすでに書いてあるのか ・なぜ舞台上の歌舞…

匂い

最近の自分の生活を省みると、 それが極めて単純な連続を繰り返していることに辟易する。 北氷洋のメールシュトロームに呑み込まれた瓶が暫くの後海上にふたたび頭をもたげ、 また永遠に渦の中心に向かう運動を繰り返す。 その螺旋のなかに壱滴でも流れの変…

後ろ向きな人間

精神の漂泊はもっぱら過去への遡及の旅なる。 純に延延とぐろを巻く夢想を宙に繰り返すれども、 斯様のときに脳裏に浮かぶのは過去の一里塚に今また振り戻ることに他ならず、 遠く北欧の地を両足にて踏みしめた感覚は容易に思い出せれど、 あの痛覚をなでる…

最近の生活

土岐善麿のNAKIWARAIを読む。 淵博であでやかな司書たち。 金銭不足によるジャガイモ生活(筍生活では無し)。 戮力の成しがたさを知る切磋琢磨。 達識の程遠いいこと。 遁走の先には何も無く、遁走のあても鼻からあらず。 ルース・ベネディクトなる…

矛盾のなかに真理ぞ眠る

貝原益軒は養生訓を著わせり。 しかれども謹厳なる禁欲を説き諭す本人が多淫であったそうな。 真実は奇なるものかはいざしらず、そのことにおかしみあり。 かえって二律背反すればこそ、その訓戒に傲慢と説得の力これありと思ふ。 こは映日果の木を呪ったキ…

ツバメノート

学術を紙から支えてきたツバメノートが値上げする由。 凶事のお触れなる。 その学(まなび)の空にはばたく燕の両翼、 遠ざかる、秋のたれぞかれ。 値下げすることも当節かなうものではなく、 今を逸すればもはや安価に入手すること能わず。 諸兄よ、文房具…

なわとび

なわとびはよい運動になる。 たるんだおなかが単調な残像を上下にえがく。 それが上へ下へとたぷんたぷん、 そして今度はぷよぷよと、 近頃なればふよふよと、 しまいにゃ、音はしなくなる。 静かなおなかをながめつつ、 騒がしかったあの日を懐かしむ、 二…