書生、書士、書肆、古書肆

最近増えすぎた書籍を少しづゝ放出して居る。

数えるのもうっとうしいほどに山積した本の集塊から、

今から回顧すれば何故購入してしまったのか訝る程の駄本を抜き取り、

目録作成した後、某有名書籍販売ネットに上梓してゐる。

日銭を稼ぐほどにも満たない取引は、どうやら元本回収は達せられそうな趨勢を呈す。

だが得た金で又本を買おうというのだから、その循環型の行為は何時終わるとも知らん。

本を鑑定する目こそはここ一年有半で最も洗練されたる所なりか。

思ひ返せば予が本棚も季節の見せる風合いのような流転を見せ、

再び春と舞ひ戻る頃にはその書籍の背の立ち並ぶ様も少しく風雅となりたる。

将来は書肆でも興そうか知ら。