2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

隣の住人

私は団地に住んでいる。 約一年半この十四階建ての集合住宅に住んでいるが、 さきほど初めて隣の部屋の住人を目撃した。 男性だった。 町内会の付き合いで挨拶を交わす団地の住民はいるが、 居住者の大半はこれに出席しないため多くは他人に等しい存在である…

なんともはや

大学院に落ちてしまった。 落第、秋口にはさむざむしいほど悲愴な響き。 実りある秋旅行の計画が烏有に帰す。 なんともはや困ったことになった。 とともに、冬を乗り越えるだけの活力を得た気がする。 今やっと長い眠りから醒めたような気さえする。 雪解け…

静寂

ここ十日ほどの期間は、過去一年半ほどのうちで、おそらくもっとも静かなひとときである。 とりたてて用事はなく、だからといって暇つぶしをする気もせず。 嵐の前の静けさというよりも、 浮雲に乗せられてどこか不案内な何処へと運ばれていくようなところに…

真理が女の狂想曲

もしも真理が女だとしたら、哲学者はみな戦々恐々とするはず。 なぜか。 童貞の哲学者にしてみたら、その真理は死刑宣告にも等しいからだ。 つまり両手に花のニーチェに、「女とも寝たことのないやつが、真理の追求とはね、ふふ。ねえ君、知っているかい、真…

近所の八百屋-結婚について-

いつもひいきにしている八百屋が近隣にある。 これに関して前から気になっていたことがひとつあって、 もう一年近い付き合いになるこの八百屋さんが、 いつもやけにたくさんの野菜をすすめてくるのだ。 会計をする折には毎回のように、 「今日のさつまいもは…