最近の生活

土岐善麿のNAKIWARAIを読む。

淵博であでやかな司書たち。

金銭不足によるジャガイモ生活(筍生活では無し)。

戮力の成しがたさを知る切磋琢磨。

達識の程遠いいこと。

遁走の先には何も無く、遁走のあても鼻からあらず。

ルース・ベネディクトなる人物を数年来男だと思ひ続け、

ゲーテファウストをオペラの台本だと勘違ひする。

日照の長くなるにつれ、陽光の恵みを焦がれる気持ちが大きくなる、

はるか光年先をながめる途方のなさには盲になろう。

豊かな精神生活を送り、知識ももしや多少の実りを生じたかと思いし折、

夕飯の卓では相変わらずのジャガイモ責めである。

それが最近の生活で候。