2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧
最近体力がついた、とジョギングをしながら感じ、 調子に乗って飛ばしていると十キロ地点でピキっと腰に痛みが走る。 とたんにその場の、夜中の商店街の真ん中でしゃがみこんでしまう。 基幹部を痛めるとはこういうことか。 一瞬で五十歳ほど老けた腰でよぼ…
かさむ本代と腰痛。 癒されない睡眠とコーヒー。 心地よくない陽の光とマラソン。 痛む胃と空の冷蔵庫。 減る体重と夏バテ。 重い瞼と浅き夢。 震える手と何かを掴もうとする握力。 何かの匂いと鼻詰まり。
散歩中、神社の境内に子猫を四匹みつける。 人間の赤子でも子犬でも小さい頃はかわいいものであるし、 幼さが邪気のなさと罪のない空白さを見せつけ、 大人たちはそれに魅了され、 止まって観察していると子猫がにっこりと笑いかけてくる、 というわけではな…
ビアスの悪魔の辞典に触発され、ここに同様のことを書いてみる。 若さ 碌にまぶしくもないのにサングラスをかけること。 コーヒー 最初はほんの眠気覚ましのつもりが、次第に人間を虜にする黒胆汁。 雷 フランクリン以降もはや超自然的な意味合いを失い、年…
銭湯でも、ジョイントでも、カフェでも、 からんでくる彼ら。 柘榴口をくぐらずとも、最近は図書館で目が合う。 意識的に合わせてくるのか、たまたま合うだけか。 人は外見によらず、目もまた時として真実を語らず。 好奇の目にも見えるものがはたして本当に…
事典が面白い。 オープンソース型web事典の比ではない。 平凡社がいまも百科事典を刊行し続けるのは人類の知にとって正しい行いといえる。 来月受験なのも忘れ、種々の知へと脱線を続ける毎日。 鏡花の高野聖の如く蛇の道に迷い込むことの神秘さ。
近所のスーパーで買い物をしていた時、家族連れの外国人とすれちがう。 彼らの浅黒い肌、カールのかかった癖っ毛、中東の手前ら辺の人たちか。 このあたりの外国人居住者分布から考えればインド人とみるのが最も相当だが、 しかしそれに加えて、太い眉、濃い…
孤独を愛すると自分の影にすら目もくれなくなる。 孤独の極みの中で、自分自身が闇に埋没してしまう感覚に陥ってなお、 自分の影を見ず、 あるいは鏡に映る姿を振り向かずにいられるだろうか。 不安に切り刻まれた心は、 いま再び闇に光を当てるだけの輝きを…
高校の同級生と先輩に遇う。 彼らとの何年振りかの再開の第一声が、まったく変わっていないな、であった。 小生は年相応に見られないことのほうが総じて多い。 碌に言葉も交わさないうちの挨拶がそれであるから、 それは小生の外見においての変化がない、と…
あれほど買わないと言ったのに、 ふたたび事典を買ってしまう。 しかし送料込みで五千円弱なら安いです。 でも重量が計100kgあるそうです。 床が抜けそうです。 幕下一人分の重さにきしむ構造住宅。 みしし。
「彼の席は、もはやずっと前から定められていて、 そこには鉄の絞首台が備えられ、鎖と鉄の軛がぶらさがっている。 宿命が彼をそこに連れてゆく時、じょうご型の不吉な穴は、始めて、 いまだかつてしらなかった美味しい餌食を味わうことだろう、 また彼も、…
自分がしたためた文章を一晩経ってから読み返すと、 なんとつまらないものをお前は書いているのだ、としばしば思う。 昨日の魔法が朝日にかかり解けたように、 翌日の文書は一瞥にして単語の集塊に還元される。 では昨夜おぼえた魅力はなんだったのか。 あの…