2007-01-01から1年間の記事一覧

カーライル

トマス・カーライルの"The French Revolution"を読んでいる。 原文極めて難解。 一ページ中に知らない単語が複数存在し、私の知的能力ではよく理解できない。 しかも単語を調べてもなお分からないという八方塞なので、訳書を当たってみることにした。 だが、…

政治家の恐れるもの

長野市長が射殺される。 この事件をうけて、「暴力でもって言論を弾圧してはならない」とか、 「政治は凶弾に屈してはならない」という意見表明が国政議員からもなされている。 これは形式的な文句では決してない。 政治家にとってこれは本当に衝撃なのであ…

民主党のCM

最近テレビで放映されている民主党のCMがなかなかいいですね。 前は党首が舵取りを放棄するものだったので、きっと今回はもっとましな制作会社に依頼したに違いない。 日本の緑際立つ田園や伝統的町並みが流れるようなBGMとともに映し出される。 郷愁を…

文学碑

携帯の写真なので見づらいかも。 高村智恵子が入院していた品川のゼームス坂病院の跡地にある文学碑である。 『レモン哀歌』にちなむ石碑には常に、すずしく光るレモンが供えられている。 ちなみにゼームス坂とは明治時代の雇われ外国人のジェームスに由来す…

近所のおばちゃん

最近かわいくなったわね、と通りがけに近所のおばちゃんに言われる。 私は男だが、きっと一般男性よりもフェミニンなのかもしれない。 そして「彼女でも出来たの?」とおばちゃんに詰め寄られる。 「いや、別にそういうわけでもないのですが」と、私。 おば…

胃カメラ

生まれて始めての体験。 というものはたくさんある。 例えば私は昨日、生まれて始めて近所の公園の陸上トラックを20周した。 しかしそんな陳腐な出来事は自分史を語る上では、重要なことではない。 むしろこのような事実は、何を歴史とするかの取捨選択に…

英語の現在進行形

アメリカ人が現在進行形ばかり使って話すのはどうも変だといつもテレビを見て思っていたが、 ちゃんと調べてみるとそう変でもないらしい。 というのは、 I'm inviting him for the weekend party.(週末に彼をパーティーに誘うよ) という文章があったとする…

出会う系

ヤフーメールに謎の女からグリーティングメールが届く。 私が某区在住というのをうっかりさらしていたから、そこに着目したらしい。 っというか怖いですね。 知り合いに出会い系のサイトで知り合って結婚した人がいるが、 あれはなかなかどうして勇気のいる…

まま母

私はいい年になるまで、「まま母」という表現はお母さんの二重表現だとずっと思っていた。 「ママ」という英語派生の甘ったるい乳離れのできず、それでいてどこか感傷的な表現と、 「母」という漢字独特の硬い印象と、フォーマルな雰囲気の言葉がミックスさ…

レモン哀歌

高村光太郎の『レモン哀歌』を訳してみた。 はっきり言ってむずかしい。 You were very wanting for a lemon. On a sorrowing bed of pearly white, A lemon received from my hand, Your fairly beautiful teethes gnawed. And topaz-colored scent diffuse…

コレステロール

胃の調子が悪いので病院にいったら、 「君はコレステロール値が低すぎるね」と指摘される。 十二指腸が悪い+コレステロール値が低い。 十二指腸は閉塞することで胃袋の消化液の停滞を生み、胃に炎症を起こす。 そしてコレステロールが少ないと疲れやすい体…

パソコンの寿命

私のパソコンは今年で4歳になる。 人間の感覚でいえば壮年期にあたるだろうか。 その人物の旨味や人生観がにじみ出てくる時期であるが、 これがパソコンとなれば違う。 いってみれば生まれたとき、つまり製造工場から購入者の手もとに渡ったときが絶頂期で…

体力の限界

最近毎日走っている。 そう、ジョギングである。 距離は約10キロ。 正確にいうと11.4キロメートルである。 正直、毎日走るのはつらい。 しかしつらくないと意味はないのだ。 だが毎晩といっても日曜日は休んでしまった。 つまり今週はまだ3日連続で走…

蒸泄

”perspiraton”という英単語がある。 これは「汗(sweat)」をより婉曲に表現したもの。 つまり「汗臭さがあまりない汗」のことである。 「天才は1%のひらめきと99%の努力」というかの有名な言葉の「努力」は”effort”ではなく、 この”perspiration”とい…

本2

私の本棚のあちこちにいる丸谷才一は、 エッセイストと思われがちだが小説家でもある 冗談な文から流麗な日本語の文章まで、丸谷はなんでもやってのける。 これぞ”technician(技巧派)”なるものである。 そこで一句 才一は、花も焦がれる、テクニシャン

従軍慰安婦

近頃にわかに報道されているアメリカ下院に提出された従軍慰安婦に関する決議案。 カルフォルニア15選挙区のマイク・ホンダ議員の提議。 わたしも読んでみた。 http://www.house.gov/list/press/ca15_honda/COMFORTWOMEN.html 結論から言うと、そんなにさ…

くだらない話

私がストックホルムにいたときの話。 英語学のセミナーでいつも正面に自分の座っている女性がいた。 少し赤みがかかった金髪のスウェーデン人、うるわしい女学生である。 彼女は授業中によく発言をするし、その英語はとても敏捷かつ丁寧に話されている。 し…

カクテル

深夜にふと、カクテルを作る。 おそらく誰にもサーブされることがないカクテルを夜半ひっそりとこしらえる。 ありあまりの洗練されていない無為なる材料でカクテルをシェークする。 シェーカーのなかに一つ一つつまむように氷を入れてカクテルを精製する。 …

ビターを超えたチョコレート

最近はにわかにカカオブームらしい。 わたしが勝手にそう思っているふしもあるが、 東京新聞の日曜版にも特集が組まれていたから、あながち間違いではない。 それによるとカカオはその昔(千年以上も前だよ)に、精力剤として使われていた由。 それはとても…

二度目の正直

今夜はアムネスティーで一緒にインターンを戦い抜いた友と、再開する。 久しぶりの再開、湧き起こる昔日の過酷さと懐かしさ、互いの近況、盛り上がりには事欠かない。 新宿でとんかつを食べた後、ひととき街中を歩きキリンシティに入る。 私がよく行くビアホ…

お金の額と価値観

ラーメンを食べるとき一杯700円までなら出す。 それくらいの出費をラーメンにしても、財布は痛くもかゆくもならないからだ。 しかしこれが本を買う場合、 古本の購入にも一冊につき300円くらいしか出さない。 いや、むしろこの場合、財布のがま口が呪…

ペーパー・チェイス

大学の授業で、二度ほどこの映画をみたことがある。 "The Paper Chase(1973年アメリカ)"。 ハーバードのロースクールの新入生が、勉強と恋愛の合間でこころ揺さぶられる青春物語である。 この映画を授業で上映したのは、二回とも同じ教授である。 二度…

失言と発言

柳沢伯夫厚生労働大臣の「女性は産む機械」発言、みなさまは、いかがお考えだろうか。 女性蔑視として非難するもよし。 軽蔑するもよし。 そして任命権者の総理大臣の見識を疑うもよし。 あなた方が持つどの意見も間違ってはいない。 しかし、ただ一点、奇妙…

カレー狂想曲

深夜になると料理を作りたくなる。 とくに、カレーが。 おなかがすいているから、ではない。 ただ、むしょうに、夜半の静寂におもむろに心をうごかされるのである。 そして昨夜もやってしまった。 時刻は午前2時。 子(ね)から丑(うし)へと、刻がうつり…

茶器

フリーマーケットに行く これはそこで買ったSelangor Pewerの茶器 表面が打ち出しなので気に入ったが、「3000円」と店主にいわれて、逡巡(しゅんじゅん)する もともと、おぼんもあったような感じがするが、セカンドハンドなので仕方ない 結局は、まけ…

記憶の底

記憶の構造は、はたして時系列で組み立てられているのだろうか。昔の記憶であればあるほど、それは 記憶の底にねむっているのか、という疑問である。最近よく、自分が幼い頃の記憶をおもいだそうとする が、私が覚えている最も最初期の記憶は、保育園の廊下…

プラモデル

あまり大きいものだと時間をとられるんだけど、 この全長15センチくらいのプラモデルだと、作るのに、そんなに手間はかからない これはごぞんじゼロ戦 約1100馬力は、米国の艦上戦闘機だったヘルキャットの約半分 それでいて、両者のスピードがあまり…

便利な端役

さいきんGoogle Earthをよく使う。 一見してこれは衛星写真のつぎはぎをした、地球閲覧ソフトウェアだが、 これに付随している定規機能が大変役に立つ。 何に役立つかというと、ジョギングコースの距離を測るのに最適なのである。 今晩のノルマは10Km。 私…

ゆううつな週末

また週末がやってきてしまった。 土曜の夜になると、机に座ろうにも目の前のことに集中できない。 わたしの体は平日は勉強し、週末は休むことを要求している。 それが涵養するかのごとく、いつのまにか習慣化している。 しかし、そんなことでは勉強はいっこ…

真夜中のサイレン

昨晩おそくのこと。時計の針は午前2時半を回ったあたり、深夜の勉強で小腹が空いたので、わたしは 台所でお茶漬けをこしらえていた。そのとき、我が家のはす迎えにあるマンションからとつぜん火災報知 機の音が聞こえてくる。「びりりりりー」、サイレンは…