従軍慰安婦

近頃にわかに報道されているアメリカ下院に提出された従軍慰安婦に関する決議案。

カルフォルニア15選挙区のマイク・ホンダ議員の提議。

わたしも読んでみた。

http://www.house.gov/list/press/ca15_honda/COMFORTWOMEN.html

結論から言うと、そんなにさわぐほどのものではないね。


Whereas Japanese public and private officials have recently expressed a desire to dilute or rescind the 1993 statement by Chief Cabinet Secretary Yohei Kono on the “comfort women”, which expressed the Government’s sincere apologies and remorse for their ordeal;


という辺りをみると、河野談話の丸呑みに否定的な意見を示した首相のことをさしているのかと思った。

しかし決議案提出が1月31日で、総理の河野談話の言及は先週だから、時期が合わない。

従軍慰安婦の悲劇を軽視をしようとする歴史教科書も見られる」旨の記述もみられるから、

どうやら日本全体の慰安婦問題についての潮流について言及しているようである。




しかしこんな表面的な決議案が日本で注目を集めるわけだから、当のホンダ議員にとっては棚ぼたの利益である。

議案(bill)は何千と議会に提出される。

2005‐2006年開会の第109回下院議会への提出議案総数は6436。

これが米下院に相当する衆議院の場合は昨年の場合、48案。

アメリカの場合、ロビー運動が活発なのも議案数に手伝っているのだろう。

しかし明らかなのは、日米両者にとって「議案」の意味は、各々本質的に違うということである。

そんなに日本で議案が提出されるのと同じ感覚でこのニュースを受け取ってはいけない。

そんなに騒ぐようなことではないのである。