雑感

弓二張りを肩入れできたらその半分の弓力の弓を使う、という話をよく聞く。

某先生に「20キロを引くんならその倍の弓力を肩入れ出来なきゃあかん、はたして君にできるか」

ということを言われて日頃の反骨心からか、「40キロくらいラクに肩入れできますよ」と言ってしまった。

実際は肩入れをしたことはないが、日頃からなんとなく25、26の弓を引いていると、

なんとなくできそうな気がしてくるから人間のおごりとは恐いものである。



今日は午前中親友と近隣の弓具店へ会の新人さん用のグラス弓を買い出しに行き、

10キロ、11キロの弓を購入した。

とくにそれ以外用事がなかったので店主に強めの弓を出してもらい、

25キロ、28キロ、カーボン入りの竹弓を肩入れさせてもらった。

もう少し強い弓はないかと聞くと、「うーん30キロ以上は、ある…いや、ない」

というYesともNoともつかない返事で、これは店の奥にまだ弓があるなと踏んだが、

すぐに肩入れできる七分の弓を常に用意している店もそうそうないだろうし、

それに贔屓でもない客にぽんぽんと棚出しするということもあまりないだろう。

意外に良い弓に出会うというのは難しいことなのである。