さいきんの日常
弓を引くと痩せることもあるのだ。
汗がにじむ時期になると、一〇〇射引くと一キロは痩せている。
一射につき一〇グラム、俺の体重がどこかに消えていくのだ。
くたびれるほど弓引くと痩せる+下半身の疲労感が結構あるし、
肩はこらないけどすぐ眠くなるし、別に腹筋は割れないし、女の子にもてるわけでもないし、etc。
そういえば、こないだ道場の更衣室で、
「自分、ウォーズマンみたいになっとるで」
と言われて初めて肩幅が異様に広くなったことに気づいた。
最近ジャケットの前ボタンがきつく感じた。
先日、原宿の表参道のセレクトショップで良い感じのシャツを見つけ、
店員に勧められるままに試着したら第二ボタンがきつくて閉まらなかった。
もうワンサイズ上を着てみたら胸回りはぴたぴたで、胴回りがぶかぶかだった。
逆三角形?
というほどに引き締まってもいないのだが。
道場でがち練してる女の人がリクルートスーツぱつぱつで袖が通らなくなった、という話も聞いた。
たしかに弓ってそういう側面あるよね。
腹筋割れないけど、とりあえず弓道体形なるものは存在する。
そうそう、梅雨時に備え、カーボン弓を買ってしまった。
わが懐かしのカーボンファイターである。
高校生のとき一瞬引いてた。
何十年も前のグラス弓ばかり置いてある道場だったから、
新しめの蘇山はどこか洗練された機能美を感じさせた。
というのもいまや昔、さいきんバージョンアップしたらしく、今度買ったのは安売りしていた旧版。
お店の人曰く、新しいのは弓の姿が違う。
並べて見比べると、あんれま、たしかにニュー蘇山は分が薄いけど横幅が増えとる。
しかも積板が最近あちこちで見かけるあの弓師さんの造りにそっくり。
以前のものの方が洗練されている気がするけど、これも流行なんだろう…と、しんみり。
お店のショーケースの上に月刊秘伝4月号が平積みされていた。
月刊誌を置くなんて堅気の店にしては珍しいと思ったら、和帽子特集なんだってね。
表紙には暗がりで森弓を引く射手の写真。
能安先生よろしく堅物射貫の実践等々なかなかの内容。
ってコア過ぎるわ。
本多利實の名前にもきちんと「としざね」とルビが振ってある。
取材した先がよかったのね。
『秘伝』って古武道にフィーチャーするのが趣旨みたいだけど、
和帽子自体は古武道の血を受け継いでいるとはいえ、
いまにわかにブームの和帽子は現代的な道具だと思う。
刀との併用を前提としたかけと言っても、今の弓具店においてある和帽子で刀は振り回せない気がする。
昔日はもっと薄手の革手袋みたいなものだったはずで、
戦場のそれが進化し、太平の世で弓専用の分厚いものとなり、的前用に改良され今日にいたった、
のだといつも夢想している。
それによく四つがけは堂射用というが、そもそも堅帽子は全て堂射用に開発されたもので、
四つがけの取りかけを薬指メインにするのは現代的な方式であって…、云々。
閑話休題。
GWの血のにじむ練習もあすで最後である。
初日から矢枕切ってしまいそれでも矢数かけ、生傷癒えず、摺らなくなりかさぶた。
足ふらふら、掌の皮厚くなり、矢重なり羽根吹っ飛び、胸筋だるし。
このまえ知り合った弓人に、
「一〇年荒修行、一〇年武者修行、残りの一〇年で自分の弓をつくりなさい、と私は教わったよ」
という三〇年計画を聞き、なるほど、ソビエトも真っ青のとっても響く言葉です。
まだ最初の一〇年もろくに修了していない気もするが、荒行を積むのもけっこう楽しい。
明日もがんばっちゃうぞ。
汗がにじむ時期になると、一〇〇射引くと一キロは痩せている。
一射につき一〇グラム、俺の体重がどこかに消えていくのだ。
くたびれるほど弓引くと痩せる+下半身の疲労感が結構あるし、
肩はこらないけどすぐ眠くなるし、別に腹筋は割れないし、女の子にもてるわけでもないし、etc。
そういえば、こないだ道場の更衣室で、
「自分、ウォーズマンみたいになっとるで」
と言われて初めて肩幅が異様に広くなったことに気づいた。
最近ジャケットの前ボタンがきつく感じた。
先日、原宿の表参道のセレクトショップで良い感じのシャツを見つけ、
店員に勧められるままに試着したら第二ボタンがきつくて閉まらなかった。
もうワンサイズ上を着てみたら胸回りはぴたぴたで、胴回りがぶかぶかだった。
逆三角形?
というほどに引き締まってもいないのだが。
道場でがち練してる女の人がリクルートスーツぱつぱつで袖が通らなくなった、という話も聞いた。
たしかに弓ってそういう側面あるよね。
腹筋割れないけど、とりあえず弓道体形なるものは存在する。
そうそう、梅雨時に備え、カーボン弓を買ってしまった。
わが懐かしのカーボンファイターである。
高校生のとき一瞬引いてた。
何十年も前のグラス弓ばかり置いてある道場だったから、
新しめの蘇山はどこか洗練された機能美を感じさせた。
というのもいまや昔、さいきんバージョンアップしたらしく、今度買ったのは安売りしていた旧版。
お店の人曰く、新しいのは弓の姿が違う。
並べて見比べると、あんれま、たしかにニュー蘇山は分が薄いけど横幅が増えとる。
しかも積板が最近あちこちで見かけるあの弓師さんの造りにそっくり。
以前のものの方が洗練されている気がするけど、これも流行なんだろう…と、しんみり。
お店のショーケースの上に月刊秘伝4月号が平積みされていた。
月刊誌を置くなんて堅気の店にしては珍しいと思ったら、和帽子特集なんだってね。
表紙には暗がりで森弓を引く射手の写真。
能安先生よろしく堅物射貫の実践等々なかなかの内容。
ってコア過ぎるわ。
本多利實の名前にもきちんと「としざね」とルビが振ってある。
取材した先がよかったのね。
『秘伝』って古武道にフィーチャーするのが趣旨みたいだけど、
和帽子自体は古武道の血を受け継いでいるとはいえ、
いまにわかにブームの和帽子は現代的な道具だと思う。
刀との併用を前提としたかけと言っても、今の弓具店においてある和帽子で刀は振り回せない気がする。
昔日はもっと薄手の革手袋みたいなものだったはずで、
戦場のそれが進化し、太平の世で弓専用の分厚いものとなり、的前用に改良され今日にいたった、
のだといつも夢想している。
それによく四つがけは堂射用というが、そもそも堅帽子は全て堂射用に開発されたもので、
四つがけの取りかけを薬指メインにするのは現代的な方式であって…、云々。
閑話休題。
GWの血のにじむ練習もあすで最後である。
初日から矢枕切ってしまいそれでも矢数かけ、生傷癒えず、摺らなくなりかさぶた。
足ふらふら、掌の皮厚くなり、矢重なり羽根吹っ飛び、胸筋だるし。
このまえ知り合った弓人に、
「一〇年荒修行、一〇年武者修行、残りの一〇年で自分の弓をつくりなさい、と私は教わったよ」
という三〇年計画を聞き、なるほど、ソビエトも真っ青のとっても響く言葉です。
まだ最初の一〇年もろくに修了していない気もするが、荒行を積むのもけっこう楽しい。
明日もがんばっちゃうぞ。