さらばことえり

Macbookを買ってからずっとことえりちゃんを使っていた。

マッキントッシュに標準で搭載されている日本語入力システムのことである。

平仮名で、ことえり。

東京都の青少年図書規制を受けそうな児童ポルノな名前。

エロス。




ところが、ことえりの変換機能はとんでもこまったちゃんで、

紅一点、莞爾、弩、

収録されず。

急進派・一般化・理論化　→　急進は・一般か・理論か　

特に語尾に「派・化」がつく用語はまったく変換してくれない。

山巓（さんてん）、荊の道、濫觴（らんしょう）、翰林（かんりん）、蹣跚（まんさん）

なにより、常用外の漢字が収録されていない。

蚫（あわび）、蜊（あさり）といった虫偏の国字もでてこない。

おぬし、国字を知らぬとは。

①（○かこみの１）やⅠ（ローマ数字の１）というwindowsの機種依存文字は認識せず。

そして、連語関係をまったく考慮しないで変換をおこなう。

ここ京都北部の船岡山から見下ろす大徳寺境内は紅葉も地理て姿寂し。

これはおしい。

紅葉も地理て、ってなんやねん。

といった調子で毎日誤変換コンテストである。

漢字の使い方が分からない現代っ子の象徴だぜ。

君にはもうついていけない。




いままで、非常にストレスフルな入力操作をしてきた。

こんなわがまま娘とつきあったことはございません。

そして今日ATOKに換装した。

不倫したのではない、ことえりと別れ、ATOK2010と再婚したのである。

バツイチになったのにこのすがすがしさ。

文章がスピーディーに書けるぜ。


アリーヴェデルチ。