古弓
竹弓を買った。
羽津半兵衛という京都の弓師の作である。
維新前後の京では七〇前後の弓工房が五条付近にあったらしい。
昭和中期には二軒に減り、現在は一軒を残すのみである。
昭和になくなった一軒が羽津。
薩摩成りのようにグラマラスな格好とは打って変わり、
舟底のような静かな京成。
下がつよい、という一般的な意見にたがわず矢がホップした。
弓と対話するように静かに狙いをサダメル。
二〇射一七中。
まだまだ矢は振れるが、これは射手の技量のせい。
何年も引いていなかった古弓にしては上出来じゃない?
関板と弦がぴったんこなのも影響するのか、独特の低い弦音。
(弦音は弦が関板を叩く音ではないけど)
稽古終わりに少し弦を外すと、すぐに裏ぞりが一〇センチ以上もどった。
絶倫です。
羽津は合成糊の弓も打っていたのだろうか?
古弓は竹の張り合わせの間から膠が吹き出すことがあるが、
これは先走りすら感じられない。
矢勢はいいが、分が五分ほどしかないため、弓力はちょっとものたりない。
十八キロくらい。
やっぱ二〇キロ以上だと弓を引くときのテンションが上がる。
よーし、お前をのけぞらせる、おりゃ!
どーん!!ぴゅっ!ぱしん!!
(それぞれ弦音、矢、的中の音だよ)
竹弓最高
グラス弓よりも引いててたのしい。
羽津竹弓=ツンデレ美女
昨日の試合がぼろぼろだったから今日の冴えも惜しい気が。
なんでこれが昨日できなかったのかなー
明日は市の試合があるらしい。
おれは出ないけど冷やかしにでもいくか。
そのあとはデート