コツ
本日の稽古、150射す。
毎回窮屈な射をする小生を見かねてか、
Y先生が一言。
その弓ならそんなしんどく引かんでもいいやろ、と。
小生の弓は一般の男性が引く弓力よりもちょっと強いものである。
それをあっぷあっぷしながら、いつも矢数ばかり無駄にかけているのだ。
いつも自分の弓は強い強いと思い込んでばかりいたので少し盲点だった気がする。
たしかに、もっと楽に引けるような気がする。
下宿の五畳半で矢を番えないで引いてみる。
たしかに、力を入れなくても引ける。
もしかして、もっと力がいる、筋力が必要だ、と思いすぎていたのではないだろうか。
そう言われれば、軽々と引ける。
そう思うと、明日の弓が楽しみで興奮してきた。
どうしたものか。
そう、眠れなくなってしまうのだ。
ムラムラしない、少年のような興奮。
なんと青い。
ところで、弓の肝要を詠う文句に、しばしば骨法が登場する。
人体の骨と骨の連関が寸分たがわず働けば、強弓も引けるとか。
自分の射に合う骨の位置を会得すること、
これをコツをつかむという。
(私はこの慣用句が弓から借用されたものと信じている)