ちょうしあがらず

ふたたび弓の話題。

今日の稽古にて、矢勢冴えず、的中低く、総じてキレなく。

斯様な弓を引いている様では吾人の技量もたかが知れるなり。

安い射ばかりが目立ち、周囲の失笑を買う。

あるいは、自らの後ろめたさがこう笑を生むのだろう。

昨日に喜び、今日に挫折す。

弓の調子の浮沈はちょうど波乱の生き様の縮図なり。

的中に喜び、外れに落胆する。

悲喜の芽生えも、心の振れとこれ同類なり。

だがそれが楽しいのだ。




明日は上手に引けるだろうか。

卓上の書籍をながめつつ、途方もない夢想をす。