多忙につき

京大の一週間は課題攻めで終始する。

それでいて文化的生活をしている気がまったくしないのが不思議である。

日々のアサイメントの中で忙殺されるなか、小説や詩などに触れられないのが原因とおもわれる。

ポーよ、耿之介よ、久しく君たちに会っていない。

君たちは付属図書館の地下書庫でいまも眠り続けているのか。

君たちを地下世界から救出するまでのあいだ、しばし待っていてくれ。



先週は久生十蘭の魔都を読むも、内容が頭に入らず、読了した心地がしない。

あの長編をいつか読み直す日が来ると思うと、覚えず気が重くなる。

というナイーブな心証が今の疲弊の度を裏書しているのだ。