東雲の空の白妙の輝き

肌をうつ風の温かさにいつの間にか春を感じる

昨月まで、あれほど肩を強ばらせていたというのに


大海から内陸に沿い、海と陸の境を一瞥に訪れた欄干のかもめ

その眼に映るは、

黄昏の遠望にしずむ、黄身がかった白色の空の名残

再び旅に出るまで静かに水際に佇む


空を仰ぎ見た時、陽の光に思わずくしゃみをし、

そうしてむず痒い鼻をすする春のしぐさ